#薬堂

鱗文なつめ形黒脚氷コップ

在庫なし
昭和初期頃のあぶり出しの技法で作られた氷コップです。
かき氷はもちろんのこと、フルーツ、アイスクリーム、みつ豆などを入れるのに使える夏にぴったりの器です。
高さがあるので、飲み物を入れるコップや、パフェグラスとしても使えると思います。
古いガラス特有の刷毛目のようなゆらぎや、気泡、器の底の部分には吹きガラスの成型時にできるポンテ跡のざらつきがあります。

あぶり出しはガラスに動物の骨灰(リン酸塩)・亜砒酸・蛍石・硅弗化ソーダなどの乳濁剤を加えてガラスを成型し、熱いうちに模様のついた鉄の型に押し付けると、型に当たった部分だけ急激に冷却されて乳白色になって模様がつけられます。
模様をつける時には白い部分に凹凸ができるのですが、その後に宙吹きや型吹きをして表面を滑らかに仕上げています。
この文様は縦にガラスが流れて伸びてしまうので、型は少し縦長に作られて作られていたそうで、ガラスの流れが均一でなかったためにできる歪みがあります。

脚部は黒エナメルと呼ばれる脚ですが、昭和初期頃から流行し始めたものでこの器も昭和に入ってからのものだと思われます。

氷コップは日本で機械製氷が始まり庶民が安価でかき氷が食べられるようになった明治時代から流行して、戦前頃まで多く作られていました。
日本で独自に発展した器で、さまざまな色、形、文様のものがあり、バリエーションの豊富さと美しさから、コレクターにとても人気があります。

Φ78 x H118mm(計測は誤差がある場合があります。)
器の底の部分には吹きガラスの成型時にできるポンテ跡があります。
全体的にはきれいだと思いますが、灰が混ざっているところが1箇所、高台に欠けが1箇所ありますので、最後から1枚目と2枚目の写真で見ていただければと思います。

状態の詳細は写真をご確認ください。
カテゴリー:
商品ID:
22118
商品の状態:
目立った傷や汚れなし
製作地域:
日本
発送までの日数:
3日以内
薬堂
日本の江戸から昭和初期にかけての、陶磁器、ガラス、薬のパッケージなどを中心に出品しています。
東京/有楽町の大江戸骨董市にもほぼ毎回出店しています。
古物商許可証:東京都公安委員会 第305492117689号